「東日本大震災から1年...」と「同僚のマシューの話」

1年前の2011年3月11日に発生した東日本大震災におきまして、被害に遭われました皆様に心よりお見舞い申し上げますと共に、犠牲になられた方々と、ご遺族の皆様には、深くお悔やみ申し上げます。

一年前のあの日、、、僕は仕事から帰宅後、仮眠をして夜中23時頃に目を覚まし何げにテレビを付けると、、、見た事のある地元の景色の惨状が映し出されていました。CNN、CBC、BBC、、、海外のどのチャンネルをひねっても、日本の大地震を速報していました。

インターネットの動画、twitterなどで日本の情報を集めながら、殆ど眠れない夜を過ごし、次の日に会社に行くと同僚の多くが「Hiroの家族は大丈夫か?」と心配してくれました。僕は「残念な事に地震が起こったのは自分の地元で、まだ家族と連絡が取れないんだよ」と言うと、すぐに副社長が飛んできて、「家族と連絡が取れるまで会社を休んでいいので、今すぐ家に帰りなさい」と。

僕はさすがに片付けたい仕事も引き継ぎも残っていたので、その日は一応、夕方まで日本のNHKをモニターに写しながら仕事をしてました。(余談ですが、地震発生後、カナダのTV局はカナダに住む日本人に向けて、普段なら有料の日本のNHKチャンネルを無料開放していました。)

そしてその日の夜から東京に居る友人達とtwitterやメール、スカイプなどで地元の友人の安否確認が始まりました。会社には「家族の安否が気になるので有給を使って休ませて下さい」と伝えると、「いいから。有給も何も気にするな」と返事を頂ました。

不安ながらもインターネットで情報を集めて、友人と情報交換する毎日。「誰々と電話が繋がった!誰々も無事だって」。、、、逆に「誰々は駄目だったって」、、、時には悲しいニュースも。一番連絡を取り合っていた同級生の親友は東京に出張中に被災し、実家に残した奥さんと子供と連絡が取れない、、、という極限状態でした。


結局、僕が家族と連絡が付いたのは、震災発生から6日目の朝。仙台市内に住んでる兄貴がガソリンが少ない中、実家まで父、母、ばあちゃん、猫2匹を車で迎えに行って、やっと電気やネット回線が復旧し、スカイプ電話で連絡をくれた。

バリバリのビジネスパーソンだった兄貴は今の自分よりも若い29才の頃には仙台市中心部にでっかい二世帯住宅を購入していた。「親父とお袋に何かあったら、いつでも面倒見るためにこんなデカい家を仙台に買ったんだよ。だからヒロは心配しないで海外で頑張ってこい!」と僕を送り出してくれた兄のさっそくの有言実行、、、。兄貴マジでカッコイイよ、と思いながらも自分は海外から何も出来ない事が、本当に歯がゆくて情けなかった。。。


ここで、皆様にも聞いて欲しいお話を一つ。

地震発生から3-4ヶ月くらい経ったある日、会社の人達から、同僚のマシューというアメリカ生まれのカナダ人が有給休暇を使って、日本の東北地方にボランティアに行っていたと聞かされました。すぐに本人に確認すると「うん、そうだよ。日本は過去に3度、東京、京都、広島と行ってとても好きな国だからね。今年の長期休暇は家族でアジアのどこかに旅行に行こうと思ってたけど、日本であんな事が起きたので、絶対に日本に行って家族でボランティアに行こうと決めたんだよ」と。

凄いなっ、て思ったのが、会社に日本人の俺が居るのに、日本にボランティアに行く事など一切話していなかった事。なので他の社員に聞くまで全く知らなかった。この人は言葉よりも行動で語ってるな、と感心してしまいました。

これがそのマシュー、Matt Beckettさんの東北地方でボランティアした時の写真アルバム。
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この話にはまだ続きがあって、去年の10月に日本に一時帰国した時にその話を東京の友達にしたんです。その友達は東京からボランティアに行きたいとずーっと思っていたけど、なかなか時間が取れずにまだ行けずにいたとの事。でもそのマシューさんの話を聞いて、僕と会ったその週の週末にさっそくボランティアに参加していたそうです。

それもボランティアに行ったなど後から言われなかったので最近になって偶然気づいたんです。行動が全てを物語ってますよね。こういう行動に出れる人って一言で言うと、、、何かあった時に本当に"頼れる"なって人。きっとこの様な話は日本中であったんだろうけど、自分はこの出来事で、

「人間は善意で繋がっていけるんだな。」

と強く感じる事が出来ました。その他にも当然、世界中から届く日本への義援金、サポート、世界中のセレブリティー、アーティストなどから届く支援、チャリティーイベント、twitterなどで情報を共有する人達、真実を訴える学者、天皇皇后両陛下。世界中の人が善意の目を日本に向けて、日本は日本の中で善意で繋がり、一つになっていった気がします。


海外のTVに写し出される日本人の映像を見て思った事。世界中の人達が震災後の日本のモラルやマナーの高さに驚いていましたが、僕が特に感じた印象はあんな大変な状況の中で、炊き出しやお店に列を作って並ぶ方々、東京で帰宅難民になりながらも歩いて帰宅する方々の背筋がとてもピーンとしていて、凄く"気品"がありました。

凄いです、日本人。 - 自分ももっと背中を真っ直ぐに伸ばして生きて行かなければ、と逆に教られました。

それ以外にも、今回自分としてはやれる範囲の事をしてきたつもりだけど、それはこの地震が地元の東北での出来事だからなのか?と。これがもし他の日本の地域、他の国の出来事だったら、自分は今回と全く同じ行動に出れたのか?どこからが自分の故郷(HOME)で、そうじゃないかの境なのか?...そんな新たな疑問も沸きました。

オバマ大統領が震災後に日本に向けたメッセージ。

When you see what's happening in Japan, you are reminded that for all our differences in culture or language or religion, that ultimately humanity is one,
(今、日本で起こっている出来事を貴方が見た時に、きっと思い起こされるでしょう。文化や言語、宗教が違くても究極的には人類は一つである、という事を。)


被災地の皆様の安全と健康、そして被災地の一日も早い復旧・復興をお祈り申し上げます。

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*写真は宮城県角田市の畑と田んぼに咲く一輪の花、ピンクの屋根に薄ブルーの壁という配色がどーみても"のび太君の家"にしか見えない我が実家です。故郷(HOME)という事で、掲載させて頂きました。
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by tamateboxgold | 2012-03-11 13:27 | カナダ生活 (2009.3〜)

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